「シンプルスキンケア」前田京子（著）飛鳥新社

手作り石けんの女史としても有名な、前田京子さんのスキンケア本です。
さすが前田さん、期待以上の素晴らしい内容と構成！
今まで読んできたスキンケア本とは全く違います。

通常のスキンケア本だと、レシピと効能がわかりやすく書いてあるのが主ですが、
こちらの本はそれをもっと深く追求した内容となっています。
構成的には、過去に出された「オリーブ石けん、マルセイユ石けんを作る」
に似ています。
オリーブ石けんの本はまず初心者向けの簡単なレシピがあって、
後に自分でカスタマイズできる石けんが作れる構成ですが、
こちらはレシピ自体はすべてシンプルでありながら、
最終的には自分の肌にあった化粧品を作るのが目的という内容になっています。
まず肌質にあう物を作るには、
化粧品の材料（つまりオイル）について知らなければ話になりませんよね？
それをまずテキストでお勉強してから、
じゃあ自分好みの化粧品を作りましょう！といった感じです。
その材料や肌に必要な成分についての説明が細かくてわかりやすい！
でもあまりに長いので、最初はちょっと飽きてきます(笑)
教科書を読んでいるような感じです。
手作り化粧品についてとことん勉強したい人には最良な本。
でも、とりあえずとっとと作りたいというせっかちな人には勿体ない本です。
レシピだけを拾って読むという手もありますが、
それではこの本の醍醐味を無視しているようなものです。
時間のある時にゆっくり読むといいかもしれません。
せわしない時に読むにはちょっと大変カモです。

レシピについてですが、本当にシンプル！
ほとんどが精油を使ったレシピです。
チンキやインフューズドオイルについては全く書いてありません。
新鮮だったのは、クリームの作り方！
通常ならミツロウを使うのですが、前田さんはミツロウは一切使用していません。
（理由は著書に書いてあります。）
ミツロウの代わりに、シアバターやマンゴバターを使っています。
クリームよりもっと簡単な美容オイルのレシピもあります。
実際作ってみましたが、とても良かったです。
これならミツロウ入りのクリーム、いらないかも(笑)

あとは簡単なフローラルウォーターの作り方も掲載されています。
これも実際作ってみましたが、使い心地は本当に素晴らしいです。
ローズウォーターを作ったのですが、柔らかなバラの香りに包まれて、
肌にもマイルドで優しく潤います。
チンキ化粧品よりずっといい！！クセになりそうです(笑)

自分流のシンプルな化粧品を作れる教科書的な本です。

「手作りの石けんと化粧品　ハーブや精油の香りが楽しめる」　佐々木薫(著)

これだけの内容をよくバランス良くまとめたな～と、
関心してしまいました。
手作り石けん、化粧水、クリーム、入浴剤、ヘアカラーetc…
とりあえず浅く広く知りたいという方にはいいんじゃないでしょうか？
浅く広くというと言い方が悪いみたいですが、
基本的な所はしっかり押さえてあるので、初心者でもオススメです。

手作り石けんを作る時、
苛性ソーダを測る入れ物に紙コップを使用しているのですが、
コレもナイスアイディア！
紙コップの先をつまめば、精製水の容器に簡単に入れられますし。
下手な容器で測って入れるよりよっぽど経済的で楽！
このやり方も、この本を参考にしました。
ただ、レシピやオプションに関しては資料が少ないので、
他の専門誌を参考にした方がいいかも。

写真や挿絵にもムダが無くて見やすい構成になっています。
どのページにもムダが無いという感じ！

「手作り化粧品の本って種類が多すぎてどれ買えばいいの？」
と、いう方にはコチラをオススメしたいです。
この本をまず読んで、自分がもっと知りたい項目（石けんとか）が出来たら、
他の本を買う…というふうに利用されてもいいと思います。
ひととおりのジャンルをまとめた、という中ではこの本が一番良かったです。

手作りの化粧水と美肌パック 折出 恭子 成美堂出版 おすすめ平均： ドライハーブやフローラルウォーターが嬉しい♪ 化粧品会社の誘惑を断ち切ってくれた本 よかった

「手作りの化粧水と美肌パック」折出 恭子（著）
成美堂出版

これはいい！
レシピが非常に豊富でわかりやすい解説＆イラスト付きでオールカラー。
これで￥ 1,050 （税込）は安い！
今まで読んだ化粧水本には載っていなかった、
フローラルウォーターの作り方（ハーブウォーターメーカー）や、
ヒアルロン酸化粧水の作り方（卵のうす皮と昆布から作る）や、
レジン（樹脂）化粧水の作り方まで載っています。
材料が購入できるショップリストには、
そのショップのオススメポイントまで書いてあるのが嬉しいです。
初心者から、ちょっと手馴れてきた中級レベルの方にも
いい刺激や情報収集に役立つ本です。

身近にある食材やハーブなどで作れるレシピも豊富ですし、
「それじゃちょっと物足りない」という方には、
レジンやクレイなどのレシピがオススメ。
ボリューム感のある内容となっているので、
ちょっと立ち読み感覚で済ませてしまうには勿体無いかな。
今から手作り化粧水関連の本が欲しいという人には、
この本をオススメしたいと思います。
これ１冊でほぼ網羅できる内容となっています。

「素肌にやさしい手づくり化粧品」境野 米子（著）

身近にある材料で、とことん天然素材にこだわりたい！
と、いう方にオススメ。
コストをかけずに色々な化粧水が作れます。
こちらの化粧水レシピのいい所は、ほぼ身の回りにあるもので作れる所。
（ドライハーブやお茶の葉、野菜など）
これを読んでいると「こんなものも使えるんだ」と、感心してしまいます。
カブの葉も使えるなんて、これ読んだら勿体無くて捨てられませんね(笑)

あと、化粧水レシピの利点は、
時間をかけずに、２ヶ月ほど保存可能なものが作れる所。
ドライハーブから作る方法ですと、
ハーブティーか、チンキ抽出メインなんですが、
ハーブティーだとハーブを大量に使うし、１週間ほどしかもたない。
チンキだと原液は１年くらいもつけど、作るのに手間がかかる…
といったマイナス部分があるのですが、
そのマイナス部分を両方解消してくれる方法です。
その方法は、１ｇほどのドライハーブを15ccのアルコールに一晩つけ、
精製水100ccで薄めるだけ。（＋グリセリン）
アルコール使用なので、２ヶ月ほど保存可能です。
チンキできるまで待てない！ドライハーブがそんなに無い！
という時にはうってつけですよね。
カモミールで作ってみましたが、なかなか良かったですよ(^-^)

あとは乳液の作り方なんかも面白いです。
他のレシピ本だと、油と水を中和させるために
界面活性剤を入れているものが主なのですが、
こちらはグリセリンとオイルと水だけという実にシンプルなもの！
界面活性剤たるものがないので使うたびに混ぜないといけないのですが、
安心して使えそうです。

栽培中のヘチマから、ヘチマ水を採取する方法も掲載されています。
どのレシピも基本は簡単で安心！
ハーブやレシピの効能が詳しく書いてあれば、
もっと良かったのですが、
それは他の著書なんかで勉強すればいいかな？

人気ブログランキング参加中

「極上レシピ集 手作りコスメと入浴剤―植物の力で「美肌」を取り戻す」
古後 匡子 (著)

精油を使ったレシピも掲載されていますが、
ドライハーブから基礎化粧品を作りたい方にはオススメの本です。
乾燥させたハーブを抽出液（アルコール、またはＢＧ）につけて、
その原液エキスを薄めて化粧水などを作る方法が主です。
作り方の過程も写真付きで解説。
作る時の注意点やワンポイントもわかりやすく書いてあります。
材料の効能や説明もわかりやすく、
個人的には手元に置いておきたい１冊です。
ただし、ドライハーブから抽出液を作る方法は時間がかかるので、
（ハーブを乾燥→抽出液に3週間～2ヶ月漬け置き）
てっとり早く作りたいという人には不向き。
でもハーブの抽出液は8ヶ月～1年もつので、
本格的に長期戦で作りたい人にはオススメです。
庭園にハーブがある人にはいいと思います。
かなりのコストダウンになりますよ。

人気ブログランキング参加中

「心と肌にやさしい手作りコスメ生活」矢野あずさ（著）

リンガリンガソーブでおなじみの、矢野あずささんのレシピ本です。
手作り石けんもおつくりになっている方ですが、
こちらに記載されているレシピは基礎化粧品のみです。
レシピが55ほどあって、化粧水から乳液、美容液、クリーム、パックなど、
スキンケア商品がほぼ、これ１冊で作れます。

デザインがいかにもナチュラルでハンドメイドなイメージでとっても素敵。
本のデザインは非常に好みです。
ただし、材料の説明が非常にあっさり。
そのレシピのページごとに簡単に説明は書いてあるのですが、
巻末の材料説明ではほぼ省かれています。
（キャリアオイルもたくさんあるのに、キャリアオイルという
カテゴリーだけ出して簡潔に説明）
なので、材料の効能について確認したい時は非常に面倒です。

「よ～く混ぜまーす！」といった文面は、
楽しそうに作っている感じが伝わっていいな～と思う反面、
そんな当たり前の事書くんだったら効能の説明をもう少し書いて欲しい
と思うのも事実。
だってほとんどのレシピページが、
１ページに１レシピの写真と簡潔な文が書いてあるだけなんだもん。
見やすくていいけど、他の本に比べるとスカスカな印象があります。
使う材料も、ネットからでないと手に入りにくいものばかりです。
のっけからローズウォーター使った化粧水のレシピだし。
確かにこれにグリセリン入れれば簡単に作れるけどさ～…
ローズウォーターって高いのよ(笑)
もうちょっと気軽に低コストで作りたいという私の考えには
ちょっと合わないかな。
材料の効能調べるのには非常に面倒。
少し材料について知識がある人が読むにはいいかもしれません。

文末に自宅エステなるスケジュールが掲載されているのですが、
実際こんなのやるのは大変だし、少なくとも私には無理(^^;
こういう風にできたら理想ですけど。

人気ブログランキング参加中

「手作り石けん&コスメティーク―肌が見違えるほど元気になる!」

手作り石けん目当てでしたら、かなり拍子抜けしてしまいます。
基本的にグリセリンソープの作り方しか掲載されていません。
でも写真がとてもキレイで、
「グリセリンソープってこんなにきれいなんだ～」と改めて感じました。
市販の純石けんを使ったレシピがあるんですが、
あんまり意味がないじゃ…って思いました(^^;
石けんを子供と楽しく作りたいって人にはいいかもしれません。
全部安全な作り方ばかりで簡単です。

コスメ、エステ、クリーナーといったジャンル違いのレシピも掲載。
どれも簡単な所が魅力ですが、本格的にやりたい人向けではありません。
ファッション雑誌感覚で
「あ、手作りでこんな素敵なコスメができるんだ」という感じで読むにはいいかも。

人気ブログランキング参加中

「肌に髪に「優しい石けん」手作りレシピ32」
小幡 有樹子 (著)

カリスマソーバーとして有名な、たおさんの手作り石けん。
非常によくまとまっていてわかりやすいです。
ほぼ全ページフルカラーで、本の大きさも変型サイズですが手に取りやすい。
写真もとってもキレイ。

苛性ソーダ液を作る際には、
フタのついたプラスチックボトルを使用しています。
ただ、プラスチックは耐熱温度が低いので、
個人的にはポリプロピレンがいいのではないかな～と思いました。

同じカリスマソーバー、前田さんと違う点は、
ラードを使用している所。
（前田さんはラードはあまりお好きでないようです）
近所のスーパーでも気軽に購入できるオイルのレシピがあるのも魅力ですね。
前田さんは肌当たりを第一に考えて高価なオイルやオプションを推薦してますが、
たおさんは使い勝手をよくするために、
もっと気軽なオイル、オプションなんかを使用している印象を受けました。
（精油より安価なフレグランスオイルも紹介しています）

もっと簡単に作れるよう、ブレンダーも紹介してます。
私も教室で使った事がありますが、
電動ミキサーのように飛び散らなく、結構いい感じでした。
ただ、教室で使ったブレンダーはボタンをずっと押して使うタイプだったので、
ちょっと疲れましたが(^^;

石けん以外にバスオイルやクリーム、ジェルの作り方も掲載されています。
初心者でも安心してハマりそうな１冊。
オリジナル石けんの作り方も掲載してます。
ただ今後、オイルやオプションについてとことん知りたい人は、
やっぱり前田さんの本は読んでおいた方がいいかもしれません。
たおさんの本も好きですが、前田さんほどの説得力と深さは感じませんでした。
前田さんの本がディープすぎるのかな？(笑)

人気ブログランキング参加中

「肌にも環境にもやさしい手作り美肌石けん」 (ビタミン文庫)
今井 龍弥 (著)

一時期話題になった「ペットボトルで作る手作り石けん」が
記載されている本です。
確かに手軽に作れる感じはあるのですが、
気をつけないと大事故になりそうなのも事実。
苛性ソーダ、もしくはオルト珪酸ソーダ液をペットボトルでブンブン振る…
やっぱり怖いですよね(^^;

なので、材料のレシピだけ参考に、
普通の作り方（ボールで混ぜる方法）で作ってみたいと思います。
後日実行予定ですので、それに関する感想は別途UPします。

これまた一時期話題になった「美肌水」の産みの親もこの方なのですかね？
私も使った事ありますが、肌が物足りないし、
濃度を濃くすると肌がヒリヒリしたのでやめてしまいました。
なので、肌に合わなかった読者からみると、
「この化粧水で何人ものアトピーをなおしました。
騙されたと思ってお使い下さい。」と、
ちょっと上から目線的なコメントが妙にひっかかります。
（でも肌にあう人がたくさんいるのも事実）
堂々と書かれるのもいいんですが、実際肌に合わない方もいるので、
その辺のフォローをもう少しやさしくして下さればと思いました。

廃油や生ゴミなどを再利用したエコ本という印象。
廃油に興味があるので、廃油石けんの分量だけ参考にさせて頂きます。

人気ブログランキング参加中

「手づくりの化粧品と石けん―ナチュラルで気持ちいい!」
Studio23 (著), 福田 みずえ

道具の取り扱い方や注意が簡潔に書かれています。
フルカラーで、イラストも多いのでわかりやすいです。
化粧品にレモン汁を使うのはどうなのかな？と思ったのですが、
芳香蒸留水やハーブティを使った化粧品の作り方はいいと思います。
（ハーブに対する効能もわかりやすく説明。）
クリーム作りの基本とポイントなど、
他の本では省かれるような箇所も丁寧にイラスト付きで説明してあります。
初心者の方も、きちんと読めば失敗しないと思います。
使う材料も全て写真と説明付きで別途説明。
購入先もかかれてて親切。
フルカラーでこのお値段は安いと思います。

手作り石けんについては、固く仕上げるために
ステアリン剤を使用しています。
やけに色のキレイな石けんが多いと思ったら、
顔料を使用しています。
この辺は好みが分かれるオプションだと思います。

レシピが多いのに、基本的は所はしっかり押さえているので、
良書だと思います。

ただ、手作り石けんはステアリン剤を使ったレシピばかりで、
酸化しにくいココナッツオイルだけを先に入れて、
70度まで温めて混ぜるという手法をとっています。
逆に言えば、ココナッツオイルが無いと作れないレシピばかりです。
ココナッツオイルはネットじゃないと比較的手にいれにくいオイルですので、
初心者は材料集めからてこずりそうな印象です。

人気ブログランキング参加中